会社法の基礎の基礎

法人格をもつ会社は、生きている人同様、権利を有し、義務を負うことができるのです。

合同会社と有限責任事業組合

合同会社と有限責任事業組合

合同会社と有限責任事業組合

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合同会社は有限責任社員だけからなり、その内部関係では組合的な規律に服します。

そこで、社員の入社、持分の譲渡、会社成立後の定款変更は原則として総社員の一致によります。

合同会社はアメリカのリミテッド・ライアビリティー・カンパニー(LLC)の日本版として導入されました。

合資会社は株式会社と同様に出資者の責任を有限としており、社員は会社の債務について責任を負う必要がありません。

そこで有限責任といいます。

また、定款自治の範囲が広く、会社の運営方法は社員が自由に決めることができます。

合同会社と似ているものに、有限責任事業組合契約に関する法律に基づく有限責任事業組合(LLP)があります。

これは、課税についてパススルーが認められ、組合レベルでの課税がなく、出資者には損失も通算できるメリットがあります。

しかし、LLCは業務執行にかかわらない社員がいてもよいのに対し、LLPは租税回避目的で濫用されないように、共同事業性の確保が求められます。

そこで、LLPでは重要な意思決定について全員一致によるほか、全出資者が何らかの業務執行に参加する必要があります。

いずれも、持分譲渡、入社・組合の加入、定款・組合契約の変更は全員一致という組合的な規律になるため、当初は出資者の権利が強く守られることになります。

しかし、LLPは、組合契約を締結するため必然的に最低2人が必要ですが、合同会社は一人会社も可能です。

また、LLPには法人格がないため合併や組織変更を行うことができません。

そのため、将来、事業が拡大した際に株式会社に移行し、IPOで上場益を得ようとする場合にはLLCが適していると考えられます。

■合同会社と有限責任事業組合

LLPの登記事項(LLP法57条)

合同会社(LLC)の設立登記事項(本店所在地)

①組合の名称②事業内容

③所在地

④組合員の氏名、名称、住所

⑤組合の設立年月日

⑥存続期間

⑦組合員が法人の場合の職務執行者

⑧組合契約で特に解散事由を定めたときはその事由

(出資金自体は登記事項でない)

 

①目的②商号

③本店および支店の所在場所

④合同会社の存続期間または解散事由についての定款の定めがあるときはその定め

資本金の額

⑥合同会社の業務を執行する社員の氏名または名称

⑦合同会社を代表する社員の氏名または名称・住所

⑧合同会社を代表する社員が法人であるときは、その社員の職務を行うべき者の氏名および住所

⑨公告方法について定款の定めがあればその定め

⑩電子公告を公告方法とする定款の定めがあるときの必要事項

⑪⑨の定款の定めがないときは、官報に掲載する方法を公告方法とする旨

課税はパススルーが認められる(LLPレベルでの課税なし) 課税はパススルーが認められない(LLCレベルでの課税あり)
共同事業性の確保(重要な意思決定について全員一致、全出資者が何らかの業務執行に参加する必要あり) 業務執行に関わらない社員がいてもよい


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