会社法の基礎の基礎

法人格をもつ会社は、生きている人同様、権利を有し、義務を負うことができるのです。

法人格否認の法理

法人格否認の法理

法人格否認の法理

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法人としての会社の形式的な独立性を認めることで、正義に反する場合があります。

そのよう場合には、法人格が否認されるケースがあり、最高裁判所も、法人格が形骸化している場合や、法人格が濫用されている場合には、法人格がないものとして取り扱われることがあります。

このような法理によって、社団法人で法人格がまったくの形骸にすぎない場合や、法律の適用を回避するために濫用される場合には、その法人格を否認することができます。

たとえば、株式会社の実質が実際は個人企業と認められる場合には、これと取引をした相手方は、会社名義でされた取引についても、これを背後にある実体たる個人の行為と認めて、その責任を追及することができます。

また、個人名義でされた取引についても、直ちにこれを会社の行為と認めることができるとされたケースもあります。

また、新会社が旧会社と法人格を異にするとの実態法上および訴訟法上の主張が、信義則に反し、許されないとされたケースもあります。

そのケースでは、新旧両会社の代表取締役を兼ねる者が、1年以上にわたる審理の期間中、商号変更、新会社設立の事実について何らの主張もしないで、旧会社が債務を負うかのように振る舞っていながら、後になってから新会社の代表者として、新旧両会社が別異の法人格であるとの実体法上および訴訟法上の主張をすることは信義則に反して許されず、相手方は新旧いずれの会社に対しても責任を追及しうるとされました。

「法人格否認の法理」は、相手方を保護するためのものです。そこで、法人格を濫用したり、形骸化させている側から法人格否認の法理の適用を主張することは認められていません。


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