会社法の基礎の基礎

法人格をもつ会社は、生きている人同様、権利を有し、義務を負うことができるのです。

役員の義務と責任

特別利害関係

特別利害関係

特別利害関係を有する者が決議に参加できるかどうかは、取締役会と株主総会とで異なります。

取締役会においては、特別の利害関係を有する取締役は決議に参加できず、この特別の利害関係のある取締役の数は定足数にも算入しません。

これは、取締役が会社に対して忠実義務を負っていることから、その議決権が公正に行使されない恐れがある場合には議決権を認めないのが合理的だという考え方からです。 (さらに…)

コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンスは、論者によってさまざまな意味の捉え方がされています。

日本では1990年代以降に、欧米にならう形でコーポレート・ガバナンスに関する議論が活発になりました。

特に、企業不祥事を契機にコンプライアンス経営の重要性が叫ばれてきています。

しかし、それだけでなく、迅速で機動的な企業の意思決定のためのシステムが要請されるようになり、会社法改正を先取りする試みとして執行役員制度の導入など、さまざまな工夫が実務においてなされてきました。 (さらに…)

役員の責任軽減

役員の責任軽減

会社に対する役員等の責任については、その軽減手続が整備されています。

しかし、役員等の責任軽減のためには、職務の執行について善意で重大な過失がないことが条件となっており、手続きは監査役等の同意や株主に対する理由の説明等が必要です。

賠償責任が軽減できる金額は、賠償責任を負うべき額から所定の金額を控除した額が限度です。 (さらに…)

役員等の第三者に対する責任

役員等の第三者に対する責任

社債権者が役員等の民事責任を追及する訴訟を第三者責任訴訟といいます。

本来、債権者が取引したのは取締役、執行役等ではなく会社です。

そこで、一時的には会社の責任と財産によってまかなわれるべきものです。

しかし、それを何の保証もしていない取締役、執行役員等の個人にまで負わせるのが第三者責任訴訟です。 (さらに…)

株主代表訴訟

株主代表訴訟

株主代表訴訟とは、会社が役員等に対して損害賠償を請求できるのにもかかわらずそれをしない場合に、株主が会社に代わって、取締役などの役員等を相手取って会社への損害賠償をするように請求できる制度です。

しかし、株主が自己または他人の不正な利益を図り、会社に損害を与える目的を有する場合には、株主代表訴訟は提起できません。

株主は会社に損害が生じて株式の価値が下がった場合に、損害賠償を求めることができてもよいのではないかという考え方もありますが、日本では株主が自ら所有する株式の価値が下がったことだけを理由に、取締役に賠償を求めることは認められていません。 (さらに…)

役員等の会社に対する責任

役員等の会社に対する責任

取締役、会計参与、監査役、執行役または会計監査人といった役員等は、会社に対して、任務懈怠によって生じた損害を賠償する責任を負います。

これより、役員等の会社に対する責任については過失責任の原則が認められ、原則として任務懈怠がなければ、会社に対して責任を負うことはありません。

そこで、何もしていないに取締役会決議に賛成しただけで、その行為をしたものとみなされるといった定めはありません。 (さらに…)

役員等の責任

役員等の責任

取締役、監査役等の役員や会計監査人が負う責任は、抽象的な経営責任、社会的責任や道義的責任といったものだけではなく、法的な責任も負います。

法的責任は刑事責任、民事責任、行政責任の3種類に分けられます。

犯罪となるような行為には刑事責任が追及されます。

また、そうでなくても民事責任を負わされることもあります。 (さらに…)

機関設計によって異なる役員等の任期

機関設計によって異なる役員等の任期

委員会設置会社の取締役や執行役の任期は1年とされています。

委員会設置会社でない会社の取締役、会計参与の任期は原則として2年以下ですが、非公開会社の取締役、監査役、会計参与の任期は、定款によって10年まで伸長することができます。

そこで、かつての有限会社の取締役のように任期を定めないわけにはいかないため、少なくとも10年に1度は取締役を改選して登記する手続きが必要です。 (さらに…)

会計監査人

会計監査人

会計監査人を自発的に置く株式会社や、大会社のように会計監査人を置かなければならない株式会社を会計監査人設置会社といいます。

委員会設置会社以外の会計監査人設置会社には監査役が必要です。

会計監査人を設置するには、監査役または三委員会のいずれかを設置する必要があり、株主総会で選任します。

会計監査人設置会社では、会計監査人は株式会社の計算書類とその附属明細書、臨時計算書類、連結計算書類等を監査したうえで、会計監査報告を作成します。 (さらに…)

会計参与

会計参与

会計参与とは、税理士または公認会計士の資格を有する者が会社をチェックする機関です。

株式会社はどのような機関設計を採用しても、定款で会計参与を設置する旨を定めることができます。

ひとつの会社で、会計監査人と会計参与を併存させることもできます。 (さらに…)